脳・心臓疾患の労災認定基準(いわゆる「過労死認定基準」)については、改正から約20年が経過する中で、働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることから、最新の医学的知見を踏まえて、厚生労働省の「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」において検証などを行い、2021年7月16日に報告書が取りまとめられました。今回、この報告書を踏まえて、脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました。厚生労働省では、今後、この基準に基づいて、迅速・適正な労災補償を行うことになりますので、そのポイントを押さえておきましょう。
【認定基準改正のポイント】
- 長期間の過重業務の評価に当たり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化

- 長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し

- 短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化

- 対象疾病に「重篤な心不全」を追加
