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【仙台の社労士が解説】11月に企業が取り組むべき労務管理の実務対応

~社会保険労務士が年末に向けた準備を徹底解説~

11月は、労務管理にとって極めて重要な「仕込みの月」です。社会保険料の算定基礎反映確認、労働保険料の納付、年末調整の準備、冬季賞与の査定や原資調整、有給休暇の取得状況チェックなど、企業にとって避けて通れない業務が集中します。社会保険労務士(社労士)として数多くの企業を支援してきた経験から言えば、この時期の対応次第で年末の労務トラブルや事務作業の負担は大きく変わります。この記事では、経営者・人事担当者に向けて、11月に取り組むべき労務管理の具体的なポイントをわかりやすく解説します。

社会保険・労働保険の対応

算定基礎の反映確認

10月給与から新しい標準報酬月額が適用されています。11月は、社会保険料の控除が正しく行われているか確認する最初のチャンスです。誤りがあると従業員からの信頼低下や事務負担につながるため、必ずチェックしましょう。

また、7〜9月に給与が変動した従業員が「随時改定(月額変更)」の対象となっていないかも要確認です。

労働保険料の第2期納付

労働保険料を3期分割している場合、11月11日が第2期分の口座振替日です。仙台市内の中小企業でも「資金繰りの見落とし」が問題になるケースが見受けられるため、早めの準備が重要です。

🔗 参考リンク:

年末調整の準備

12月給与で年末調整を行う企業が多いため、11月の段取りが極めて重要です。

  • 扶養控除等申告書、基礎控除申告書、保険料控除申告書を配布・回収
  • 住宅ローン控除証明書や各種保険料控除証明書の提出促し
  • 従業員への周知・期限管理

「書類回収が遅れて年末調整が混乱する」ケースが目立ちます。労務管理の安定化には11月の早めの対応が欠かせません。

🔗 国税庁|年末調整がよくわかるページ


労務管理の実務チェック

時間外労働の上限規制

繁忙期を迎える前に、36協定で定めた上限を超えていないかを確認しましょう。必要に応じて追加協定を検討することも有効です。

健康診断結果の整理

年内に実施した健康診断の結果は、安全衛生委員会や産業医への報告が必要です。未処理の場合は11月中に整理しておきましょう。

🔗 厚生労働省|時間外労働の上限規制について
🔗 厚生労働省|労働安全衛生法に基づく健康診断


賞与・昇給と規程の見直し

冬季賞与の査定や支給準備を行うと同時に、来年度の昇給・評価制度の見直しを進めるのも11月です。最低賃金の引き上げや同一労働同一賃金の影響を踏まえ、就業規則や賃金規程の改定を検討する企業も増えています。

🔗 宮城労働局|最低賃金について


助成金の申請・実績報告

業務改善助成金や人材開発支援助成金など、年末に申請締切を迎えるものが多くあります。「申請が間に合わなかった」という声を耳にします。助成金は返済不要の貴重な制度ですので、11月のうちに申請準備を進めることが大切です。

🔗 厚生労働省|雇用関係助成金


有給休暇の取得状況確認

労働基準法で義務づけられている「年5日の有給休暇取得」。繁忙期の12月にまとめて消化させるのは現実的に難しいため、11月の段階で未消化者を確認し、計画的に取得を促しましょう。

🔗 厚生労働省|年次有給休暇の確実な取得

11月の労務管理チェックリスト

11月は「仕込みの月」

11月は、年末調整や賞与準備、社会保険・労働保険対応、有給休暇の消化管理など、労務管理の重要業務が集中する月です。この時期の対応が遅れると12月以降の業務や従業員対応に大きな影響を与えます。社会保険労務士としての経験から言えば、「11月に先手を打つこと」が年末のスムーズな経営運営につながります。

まとめ

社会保険や労務管理は、年末にかけてトラブルが増えやすい分野です。「労務管理を安心して任せられる社労士」をお探しの企業様は、ぜひ当事務所までご相談ください。顧問契約はもちろん、スポット相談にも柔軟に対応いたします。

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