外国人介護人材の採用・定着支援を行う社労士が解説
宮城県では、介護分野における深刻な人手不足に対応するため、外国人介護人材の受入体制整備と定着支援を目的とした「宮城県外国人介護人材受入促進事業補助金」を実施しています。令和7年度は、8月から一次募集が行われましたが、外国人介護人材獲得強化事業については、応募が集中し、すでに予算上限に達しています。
現在募集が行われているのは、外国人介護人材定着促進事業(二次募集)のみです。介護事業所、介護福祉士養成施設にとっては、外国人スタッフが安心して働ける環境を整備し、離職を防ぐための重要な補助金となっています。
なぜ「定着支援」が重要なのか
仙台市内・宮城県内の介護現場では、EPA、技能実習、特定技能、留学生アルバイトなど、さまざまな在留資格の外国人が活躍し始めています。しかし、介護の仕事はコミュニケーション、文脈理解、チームケア、利用者との関係性など、日本語力や介護文化の理解が求められる場面が多い業務です。実際、外国人介護人材を採用した事業所からは、採用自体は順調に進んでも、実際の定着に課題が生じるケースが少なくありません。例えば、入職して間もない段階で業務に対する不安や生活面での心細さを抱え、そのまま退職につながってしまうことがあります。また、職場側と本人との間で、文化や言語の違いから意思疎通がうまくいかず、小さな誤解が積み重なって関係性に影響を及ぼすことも少なくありません。さらに、夜勤に入る前の研修や日々のOJTが体系化されていない場合、学び方がわからず現場で自信を失ってしまうことがあります。加えて、介護福祉士国家試験の学習支援は、専門用語や抽象概念の理解が必要となることから、事業所側でも十分にサポートする体制を整えることが難しく、結果的に資格取得のハードルが高く感じられてしまうこともあります。
このように、外国人介護人材の定着には「コミュニケーション支援」「研修体系整備」「学習サポート」といった複合的な環境整備が不可欠であり、現場だけの努力ではカバーしきれない領域が存在することが、現実的な課題となっています。つまり、「採用」よりもむしろ、現場で安心して働き続けてもらうための“定着支援”が最重要課題となっているのです。今回の補助金は、まさにその課題に対応する支援制度となります。
対象となる事業と支援内容
二次募集の対象となるのは、外国人介護人材定着促進事業です。外国人職員が介護現場で能力を発揮するためのツール導入や、実践的サポートに補助が適用されます。
以下、現場の負担を軽減し離職を防ぐための取り組みが補助対象となります。が一例となります。
- 日本語学習教材や介護専門用語トレーニングツールの導入
- 介護記録アプリや翻訳デバイスの活用
- 職場内研修のカリキュラム整備や伴走支援
- 外国人スタッフ向けメンター制度構築
提出手続きと注意点
申請は 電子メールによる提出 が求められています。提出様式は Excelのまま提出 しなければならず、PDF変換は不可となっています。納税証明書・口座コピー等は PDFでの添付が可能です。
提出先
choujuz@pref.miyagi.lg.jp
件名:「外国人介護人材受入促進事業補助金(法人名)」
書類の整備は、事業所単独では手間がかかりやすいため早めに準備を始めることが重要です。
スケジュール

仙台・東京で外国人介護人材支援を行う社労士として
当法人(社会保険労務士法人ブレインズ:仙台本社/東京虎ノ門支店)では、以下のような支援が可能です。
- 外国人介護人材の採用モデル設計(特定技能・技能実習・留学生等)
- 受入体制整備・就労ルール作成・日本語支援体制設計
- 外国人職員向け研修(介護現場でのコミュニケーション、文化理解)
- 補助金の申請書作成支援・事業計画作成・実績報告サポート
介護人材確保の競争が年々激しくなっています。採用と定着の「仕組み化」を早期に進めた事業所ほど、結果的に離職が少なく、安定した職場づくりが実現しています。



