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「経営管理ビザ」悪用疑惑が問題になる本当の理由

【調査】不正にビザ取得? 増加する在留外国人…日本の魅力は“社会保障制度” 中国ではSNSで「経営・管理ビザ」取得指南の投稿も『every.特集』(日テレNEWS NNN) – Yahoo!ニュース

在留外国人が増える中で、長期滞在を可能にするビザの取得をめぐり、不正や制度悪用が疑われるケースが注目されています。焦点の一つが「経営・管理ビザ」です。本来は日本で事業を行う外国人を受け入れる制度ですが、実態の乏しい会社を作り、形式だけ整えて滞在資格を確保するような使われ方が疑われています。この問題が厄介なのは、「外国人が増えた」という話ではなく、制度の趣旨と運用がズレたときに社会全体の納得が崩れる点にあります。論点を冷静に整理すると、争点は感情論ではなく、制度をどう守るかという構造的な話だと思います。


経営のための制度が「滞在手段」に変質するリスク

「経営・管理ビザ」は、経営者として日本で事業を継続して運営することが前提です。ところが、登記や事務所など外形だけ整っていても、実際の営業活動や取引、売上、支払いといった動きが確認できなければ、制度の前提が崩れます。登記があることと、経営が成立していることは別問題だからです。ここで大きいのは、形式を整えること自体は比較的簡単でも、実際の経営を回すのは簡単ではないという現実です。だからこそ「中身がないのに外形だけある会社」が増えたように見えると、制度は経営者の受け入れではなく移住のための道具として扱われ始めます。こうなると、審査や更新が厳しくなるのは避けられません。ルールを守って事業をしている人と、形式だけで滞在しようとする人を区別できなければ、制度全体が信用を失うからです。


社会保障・社会保険とつながった瞬間に「不公平」が爆発する

この問題が社会の反発を招きやすい最大の理由は、社会保障制度と直結する点です。滞在資格を得て日本で生活できる状態になれば、医療や子育てを含む制度利用が現実の問題として発生します。社会保障は本来、保険料や税の負担を前提に成り立つ仕組みであり、「負担と給付が釣り合う」という納得感が崩れると一気に維持が難しくなります。仮に、経営実態のない会社を使って滞在資格だけ確保し、日本での生活実態も薄いのに制度のメリットだけを得るような動きが増えるなら、支える側は「ただ乗りではないか」と感じます。ここで問題になるのは国籍ではなく、公平性です。まじめに保険料を払い、税を負担している人が損をする構図に見えた瞬間、制度への信頼は崩れるでしょう。さらに、会社として活動するなら本来は納税や社会保険の手続き、場合によっては雇用に伴う負担も発生します。経営とは責任のセットだからです。にもかかわらず実態が薄い会社が増えれば、その責任部分が抜け落ちやすくなり、結果的に「負担せずに利益だけ取る」印象を強めます。そうなると、適正に生活している外国人まで疑われ、共生そのものが成り立たなくなるように考えます。

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