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労基法改正、通常国会提出見送りへ

厚生労働省が来年の通常国会への提出を目指して検討していた労働基準法改正案について、提出を見送る方針を固めたことが報じられました。背景には、高市早苗首相による「労働時間規制の緩和検討」を求める指示があったとみられています。今回の判断は、労働時間規制の強化を前提に議論を重ねてきたこれまでの流れを、いったん立ち止まらせるものと言えます。


労基法改正案はどこまで議論されていたのか

今回、提出見送りとなった改正案は、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会で、2025年1月から継続的に議論されてきた内容が土台となっていました。とくに注目されていたのが、14日以上の連続勤務を禁止する方向性や、勤務間インターバル制度の実効性を高めるための法規制強化です。これらは、有識者研究会の報告書でも「長時間労働の是正」「心身の健康確保」の観点から重要な論点として整理されており、実務への影響も大きい改正になると見込まれていました。


規制緩和指示と「提出見送り」が意味するもの

しかし、10月に就任した高市首相は、「心身の健康維持」と「労働者の選択」を前提に、労働時間規制の在り方そのものを見直すよう指示しています。この方針は、労働者保護を重視してきた従来の改正議論とは、やや異なるベクトルを持つものです。その結果として今回の提出見送りが判断されたとすれば労基法改正は白紙撤回ではなく、方向性の再検討段階に入ったと捉えるのが現実的でしょう。一方で、労働者側からはすでに反対意見も出ており、今後は「規制強化か」「柔軟化か」という二項対立ではなく、実効性と選択のバランスをどう設計するかが、あらためて問われる局面に入ったと考えられます。

社労士として今後の研究会の議論については引き続き注力していきたいと思います。

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