【速報】維新・吉村代表”国保逃れ”判明の地方議員・元議員の6人を「除名処分」仕組みに勧誘も”加入しなかった”議員1人の「離党届受理」(関西テレビ) – Yahoo!ニュース
今回問題となった「国保逃れ」は、ざっくり言えば「国保が高い人を、一般社団法人の理事(役員)という外形に載せて、社会保険に入れる」という仕組みです。関西テレビの特集報道では、国保負担を下げる仕組みとして、一般社団法人の理事になることで国保から協会けんぽへ切り替え、保険料を抑える勧誘がなされていたこと、そして実際に登記簿上「理事が700人以上」いる法人の存在が確認されたことが報じられています。制度の骨格はこうです。社会保険(健康保険・厚生年金)は本来、「事業所に使用される被用者」が中心ですが、法人の役員でも、役員報酬を受けているなど一定の実態があれば被保険者になり得ます。そこで問題の法人側は、理事就任(登記)という形式を整えたうえで、理事に対しアンケート回答などの軽い作業をさせ、対価として少額の報酬を支払う設計をとっていました。関西テレビが入手した指南書には、会費を支払い理事となり、〇×問題やアンケート回答の対価として数百円程度の報酬を受け取る、といった趣旨が記載され、「保険料負担を最低水準に落とすことが可能」とうたわれていたとされています。さらに、維新の中間報告に関する関西テレビの報道では、当該4議員が「毎月会費として3万4000円から5万円を法人に支払い、月1万円あまりの報酬を得ていた」「月2回アンケートに答えた」などと党に回答した、と伝えられています。党幹事長も「結果として応能負担という現行制度の趣旨を逸脱している」と述べています。
ポイントは、社会保険料の算定が「標準報酬月額」に連動するところです。役員報酬が少額として設計されれば、社会保険料も低い水準になります。一方で、理事側は別途会費を支払っている。つまり「保険料は下げるが会費は払う」という構造で、指南書では「数万〜数十万円の削減が可能」といった削減メリットが強調されていたと報じられています。そして、ここが「脱法」と言われる核心です。形式上は「理事」「報酬」「業務(アンケート等)」があるので、直ちに違法と断定できない余地が生まれます。しかし、実態として理事会に出たことがない、決まった仕事が特にない、といった証言も報じられており、役員就任の目的が社会保険加入に寄っていると見られると制度趣旨からの逸脱が強くなります。関西テレビ取材では、社労士が「理事であれば社会保険加入は違法ではない」一方で「明らかに理事としての実態がない場合は違法・無効になる可能性」に言及しています。
なぜ「悪質」「背信」と受け止められるのか
国民健康保険は所得に応じた負担(応能負担)という性格が強く、所得が高いほど負担も重くなります。だからこそ「高い」と感じる人が多いのも事実ですが、その分、地域の医療を支える仕組みとして成り立っています。この仕組みを、政治家が抜け道としての商品(スキーム)に乗って回避していたとなれば、国保を普通に負担している人から見て「自分たちだけ負担を逃れた」と映ります。しかも維新は「社会保険料引き下げ」を看板にしてきた政党です。その旗を掲げる側が、裏で自分だけ負担を軽くしていたなら、政策以前に信頼が崩れます。
再発防止は「仕組みの遮断」まで踏み込めるか
1月15日の会見で吉村代表は、当該スキームに参加していた地方議員・元議員6人を除名し、勧誘したが加入しなかった議員の離党届を受理したと説明しています。ただ、有権者が知りたいのは処分の重さよりも党として同様の勧誘や利用が広がる余地をどう塞ぐのかです。実態が薄い役員就任を通じた社会保険加入が合法っぽい抜け道として市場に存在する限り、政治家の側が自制と透明性を制度化しないと同じ問題が繰り返されるように感じています。
仙台・東京虎ノ門の社労士 社会保険労務士法人ブレインズ



