
事業概要
宮城県の「保険薬局における賃上げ・物価上昇支援事業費補助金」は、物価高騰や人件費上昇の影響を受けている県内の保険薬局に対し、経営負担の軽減と従業員の処遇改善を同時に図ることを目的として創設された補助金です。単なる経費補填ではなく、賃上げの実施を前提とした制度であり、地域における医薬品提供体制の維持という政策的な目的も強く反映されています。対象となるのは、保険医療機関コードを有し、令和7年4月1日以降に診療報酬請求実績がある実稼働の保険薬局です。すでに廃止している、または廃止予定の薬局は対象外となるため、継続的に運営している薬局のみが申請できます。申請は電子申請で行い、原則として薬局ごとに1回のみとなります。
補助金は「賃上げ支援」と「物価上昇支援」の二つで構成されており、いずれも同一グループ内の薬局数によって交付額が決まります。小規模なグループほど補助額が高く設定されている点が特徴で、地域密着型の薬局ほど恩恵を受けやすい設計となっています。
この補助金を理解する上で最も重要なのは、診療報酬のベースアップ評価料との関係です。賃上げ支援を受けるためには、令和8年6月1日時点で見直し後のベースアップ評価料を届け出ることを誓約し、実績報告において届出済であることを証明する必要があります。つまり、この補助金は単発の賃上げ原資を提供するものではなく、ベースアップ評価料という継続的な財源確保と組み合わせて、持続的な賃上げへつなげることを前提に設計されています。
賃上げの実施については、原則として令和7年12月から令和8年5月までの間に基本給または毎月支払われる手当の引上げを行い、その水準を令和8年6月以降も維持または拡大することが求められます。給与規程の改定等に時間を要する場合には、令和7年12月から令和8年3月までの間に一時金や特別手当として支給することも認められていますが、その場合でも4月以降に恒久的なベースアップを実施し、6月以降は評価料と連動した賃上げを継続する必要があります。
なお、補助金の使途には一定の制限があります。定期昇給による賃金上昇部分や、診療報酬・他の補助金を財源とした賃上げには充当できません。また、一部職員や一部薬局への著しい偏重配分も認められていません。ただし、賃金水準が低い職種への重点配分は許容されており、薬局においては調剤事務などへの配分強化が実務上想定されます。
特徴的なのは、すでに令和7年度中に2%を超える賃上げを実施している場合、その2%を上回る部分に補助金を充当できる点です。これは過去に実施した賃上げを一定程度評価する仕組みであり、追加負担なく補助金を活用できる可能性があるため、賃金推移の確認が重要になります。
一方で、ベースアップ評価料の未届出や賃上げ未実施、補助金の未充当などが確認された場合には、交付決定後であっても補助金の取消や返還が求められる可能性があります。特に評価料の届出が行われていない場合は返還リスクが高いため、補助金申請と評価料対応は一体で進める必要があります。
この補助金は、単に資金を受け取る制度ではなく、評価料届出、給与規程の改定、賃上げ配分設計までを含めた総合的な対応が求められる制度です。言い換えれば、制度理解の有無によって薬局の実質的な負担や賃上げの持続可能性が大きく左右される補助金といえます。特にベースアップ評価料と連動した賃上げ設計を適切に行うことで、一時的な補助にとどまらず、継続的な人件費原資の確保につながる点が最大のメリットです。
令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業の実施について(PDF:310KB)
令和7年度医療機関等における賃上げ・物価上昇に対する支援事業費補助金の国庫補助について(PDF:228KB)
宮城県保険薬局における賃上げ・物価上昇支援事業費補助金交付要綱(PDF:224KB)
交付額
申請する保険薬局の所属する同一グループ内の保険薬局の数*によって交付額が異なります。
| 所属する同一グループ内の保険薬局の数 | |||
| 1~5店舗 | 6~19店舗 | 20店舗以上 | |
| 賃上げ支援事業 | 145,000円 | 105,000円 | 70,000円 |
| 物価支援事業 | 85,000円 | 75,000円 | 50,000円 |
*東北厚生局に届出の「保険薬局における施設基準届出状況報告書または特掲診療料の施設基準等に係る届出書」に記載の令和7年4月30日時点の薬局数。令和7年5月1日以降に開局した薬局については、交付申請時点での薬局数。
申請受付期間
申請の受け付けは2回に分けて行います。
第1回
令和8年2月20日(金曜日)から令和8年3月4日(水曜日)まで
申請対象:所属する同一グループ内の保険薬局数が1~5店舗の保険薬局のみ
*上記期間内に申請が間に合わない場合は、第2回の期間内でも申請が可能です。
第2回
令和8年3月6日(金曜日)から令和8年3月27日(金曜日)まで
申請対象:所属する同一グループ内の保険薬局数が6~19店舗、20店舗以上、1~5店舗(未申請)の保険薬局
*必要な提出書類は第1回と変わりません。
提出書類
申請時(第1回、第2回共通)
交付申請書(様式第1~3号)・実績報告書様式(第6号及び別紙)(エクセル:96KB)
宮城県保険薬局における賃上げ支援事業費補助金交付申請書(様式第1号)
宮城県保険薬局における物価上昇支援事業費補助金交付申請書兼実績報告書(様式第2号)
交付申請書兼請求書(様式第3号)
*交付申請を希望する事業の様式へ記入してください。いずれの場合も様式第3号の記入は必須となります。
例1:物価上昇のみ申請する場合、様式第2号と様式第3号へ記入する。
例2:賃上げと物価上昇どちらも申請する場合、様式第1~3号へ記入する。
*このExcelファイル内の様式第6号と別紙は申請時点での記入は不要です。
令和7年4月30日時点の同一グループ内の保険薬局数が確認できる書類
「保険薬局における施設基準届出状況報告書(令和7年8月1日現在)」の写し
(添付書類イメージ)(PDF:273KB)
または
「(薬局数がわかる記載部分を含めた)特掲診療料の施設基準等に係る届出書」の写し
補助金の振込先がわかる書類(預金通帳等)の写し
*通帳表紙と見開き(口座名義人カナと口座番号が記載されている部分)
事業変更申請時
申請時から事業の内容の変更をする場合、次の様式を下記メールアドレスまで送付してください。
宮城県保険薬局における賃上げ・物価上昇支援事業変更承認申請書(様式第4号)(ワード:32KB)
*交付決定前の段階で申請内容に軽微な変更がある場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。申請フォームから補正依頼をかけさせていただきますので、変更後の内容へ修正してください。
事業中止(廃止)時
事業を中止又は廃止する場合は、次の様式を下記メールアドレスまで送付してください。
宮城県保険薬局における賃上げ・物価上昇支援事業中止(廃止)承認申請書(様式第5号)(ワード:32KB)
*申請の後、交付決定前の段階で中止又は廃止となる場合(重複申請の場合も含む)は、下記問い合わせ先までご連絡ください。申請の取消し対応を行います。
実績報告時(第1回、第2回共通)
賃上げ支援事業は、令和8年8月1日(土曜日)までに実績報告を行う必要があります。予め要綱で交付要件をご確認ください。
申請時に作成した交付申請書(様式第1~3号)・実績報告書様式(第6号及び別紙)
宮城県保険薬局における賃上げ支援事業費補助金実績報告書(様式第6号)
【2.0超部分算定シート】(様式第6号別紙)
*申請時に作成したExcelファイルに追記するかたちで様式第6号、様式第6号別紙のシートを記入し、提出してください。
令和8年6月1日時点の令和8年度診療報酬改定による見直し後のベースアップ評価料の届出書の写し
提出方法及び提出先
申請方法(第1回、第2回共通)
みやぎ電子申請システム(LoGoフォーム)による申請フォームに、4(1)①~③の提出書類を添付し、申請して下さい。(https://logoform.jp/form/GQGB/1458755)
- 電子メール、郵送や窓口での申請は受け付けておりません。必ず指定の申請方法により手続きして下さい。
- 申請は、保険薬局の開設者が行って下さい。
- 県内で複数の保険薬局を開設している場合は、交付対象となる保険薬局毎に申請して下さい。
留意事項等
- 留意事項等については、下記のチラシをご覧ください。
宮城県保険薬局における賃上げ・物価上昇支援事業<保険薬局向け>(令和8年2月22日時点)(PDF:812KB)
- 事業に係る収入及び支出を明らかにした帳簿を備え、当該収入及び支出について証拠書類を整理し、かつ、当該帳簿等及び証拠書類を本補助金の額の確定の日(事業の中止又は廃止の承認を受けた場合には、その承認を受けた日)の属する年度の終了後5年間保管していただく必要があります。
- 賃上げ支援事業へ交付申請する際には、予め下記の点にご注意ください。
(1)ベースアップ評価料の届出等について誓約することが必要です。
ベースアップ評価料とは、医療機関等を対象に既に導入されている診療報酬のことで、職員の賃金改善を診療報酬でバックアップする目的のものです。令和8年度診療報酬改定から、保険薬局にもその仕組みが導入される予定で、本事業の賃上げ支援事業の申請には、当該評価料を届け出ていることが必須要件となります。
(2)原則、本事業の支給額を活用して下記①あるいは②の対応が求められます。
①令和7年12月から令和8年5月までの間、対象職員のベースアップを実施するとともに、令和8年6月1日から当該ベースアップの水準を維持または拡大すること。
②令和7年12月から令和8年3月までの4ヶ月分の一時金または特別手当を、令和8年3月までの間に対象職員に支給し、4月から5月までベースアップを実施の上、令和8年6月1日以降も今回対象職員に支給した一時金特別手当に相当する水準のベースアップを続けていくこと。
(3)令和8年8月1日(土曜日)までに賃金改善の実績報告が必要です。
申請時同様、実績報告に必要なファイルをみやぎ電子申請システム(LoGoフォーム)による申請フォームから提出いただきます。準備が整い次第、別途申請フォームを公開いたします。
県内の薬局を対象とした申請・届出について
受付期限:令和8年2月28日(土曜日)まで
令和7年度宮城県保険薬局に対する原油価格・物価高騰対策支援事業について



