まず押さえるべき事実と位置づけ
2025年10月30日、中小企業庁は、賃上げや最低賃金引き上げ対応を支援する情報を集約した専用ページを、ミラサポplusのサイト内に公開しました。正式名称はそのまま「賃上げ・最低賃金対応支援特設サイト」ですが、この記事内では賃上げ・最低賃金対応支援特設サイトとして扱います。このサイトの位置づけは極めてシンプルです。「最低賃金が大きく引き上がった今、どんな支援策があり、どこに相談でき、どんな手順で賃上げの具体化を進めればよいのか」を、公式情報として一か所にまとめたハブページです。社労士や金融機関、商工会・商工会議所、自治体の支援サイトなどが顧問先や相談先企業へ「改変せずそのままリンクやバナーで案内できる一次情報源」として使える点に価値があります。
中小企業がいま直面しているのは数字以上に打ち手の順番問題
2025年度は多くの地域で時給額の改定幅が大きく、企業から社労士に向けた相談でも「具体的な対策の順番」「対応スケジュールの組み方」「他制度への影響の読み方」が中心になります。つまり、法改正という確定事象に対して、どう行動を組み立てるかという実務設計の問題です。時給が上がると、総額人件費が上昇します。これは避けて通れない計算ですが、企業が難しいと感じるのは「上昇額そのもの」ではなく、「これを踏まえて経営改善や交渉材料づくり、省力化投資の回収設計、賃金テーブルの見直し、社員説明の準備まで、いつ・何から始めるべきか」という点です。
特設サイトの3ステップは賃金アップの導線理解に使う
サイト内では賃上げの具体化に向けた3つのステップが漫画や図解で提示されています。Step1は人件費シミュレーションです。年・月・日ベースでどれだけ利益を追加で確保する必要が出てくるのかを企業側が掴むための入口です(数字を埋める作業ではなく「経営判断の入口」)。Step2は収益構造を把握できる経営ツール群・キヅク君へのリンクで、製品・サービス・顧客別の利益構造を捉えるための入口。Step3の漫画コンテンツは「価格交渉・生産性改善・IT活用・経営改善・事業承継」など、経営の打ち手に企業が横断的にアクセスできる導線として配置されています。利用価値は“賃上げ判断の支援”と“交渉・投資・承継の情報導線をつなげる一次情報”としての利用です。
重要なのは、中小企業が社長や担当者レベルで、このサイトを経営判断の材料導線として読むという身軽な使い方ができることです。
価格転嫁・投資回収は「サイト活用から始めるべき」
誤解してはいけないのは、サイトは課題の診断所ではなく、課題へアクセスさせる一次情報基盤ということです。価格交渉がうまくいくか、投資がいつから回収されるか、賃金制度をどうスライド化すべきかという点は、その企業ごとの設計思想と支援者(社労士/税理士/経営者/金融機関/商工会等)の協働によって成立します。サイト開設は入口、解決は設計。ここを取り違えると期待値コントロールが狂います。だからやわらかく読むのが大事なんです。
まとめ
急激な最低賃金の引き上げに中小企業がどう対応すべきか、その相談は実務支援の現場で急増しています。その流れの中で中小企業庁が「賃上げ・最低賃金対応支援の情報と導線」を1か所にまとめた特設サイトをミラサポplus内部に新設したことは、企業の経営層と支援者にとって非常に扱いやすい公式導線コンテンツが誕生した、という実務価値があると考えています。
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