
社労士が考える、やさしい労務管理と生活リズムの話
最長9連休となった年末年始。仕事始めを前に、気持ちが重くなるのは決して珍しいことではありません。それを「気合が足りない」「切り替えができていない」と片づけてしまうと、かえって心身を追い込んでしまいます。連休明けの不調は自律神経の切り替えがうまくいっていない、いわば「ブレーキがかかりすぎた状態」です。これは誰にでも起こりうる、身体の自然な反応です。
連休明けの不調は「個人の問題」ではない
労務管理の現場にいると、連休明けに「集中力が続かない」「やる気が出ない」「朝がつらい」といった相談を受けることがあります。ここで大切なのは、本人の意欲や能力の問題にすり替えないことです。
連休中は副交感神経が優位になり、身体は完全に「休暇モード」になります。そこから一気に仕事モードへ戻そうとすれば、アクセルが踏めない感覚になるのは当然です。社労士として見ると、これはメンタル不調の初期サインであることも少なくありません。だからこそ、連休明けは「叱咤」ではなく「整える視点」が必要になります。
目標を言葉にすることをお勧めします
新年という事もあり「目標を書く」という行為は、実は労務管理の観点から見ても、とても意味のある取り組みだと思います。人は、進む方向が見えない状態が続くほど、不安やストレスを感じやすくなります。目的地が決まっていなければ、どの道を選べばいいのか判断できず、無駄に体力を消耗してしまいます。結果として、途中で疲れて立ち止まってしまいます。そして新年に立てる目標は、大きなものである必要はありません。日常の中で実行できる小さな目標で十分です。こうした目標を意識するだけでも、心と身体が少しずつ前向きに動き始めます。
生活リズムを守ることは立派なセルフケア
連休中にありがちなのが、昼夜逆転や「寝だめ」です。しかし、ずっと寝て過ごす休み方は、自律神経の切り替えをかえって難しくします。特に重要なのが、昼間に太陽の光を浴び、身体を動かすことです。連休明け前に軽い運動などはお勧めです。
社労士として伝えたいこと
連休明けのつらさは、怠けでも根性不足でもありません。身体と心が、次のステージへ移行しようとしているサインです。企業側も、働く側も、「少しペースを落として整える時間が必要な時期がある」という前提に立つことで、無用なトラブルや不調を防ぐことができます。生活リズムを守り、無理のない一歩を踏み出すこと。それこそが、長く安定して働き続けるための、プロフェッショナルな姿勢だといえるでしょう。みなさまの新しい一年が、穏やかに、そして健やかに始まることを願っています。
仙台・東京虎ノ門の社労士事務所 社会保険労務士法人ブレインズ



