
中小企業が新しい事業に取り組む際に活用できる「中小企業新事業進出促進補助金」について、公募要領が公開されました。この補助金がどのような目的で設けられ、どのような事業を対象としているのかを事前に確認しておいてください。
この補助金は何を目的とした制度なのか
公募要領では、この補助金が、中小企業による新しい事業への進出を後押しする制度であることが明確にされています。ここで言う新しい事業とは、単に新商品を出すことや設備を入れ替えることではなく、これまでとは異なる市場に向けて事業を展開することを意味しています。会社としてどこで収益を上げていくのか、その構造を変えていく取り組みであるかどうかが重視されており、既存事業の延長にとどまる内容は制度の想定から外れますのでご注意下さい。
公募要領から分かる新しい事業の考え方
この補助金で求められている新しい事業は、「初めてやる」という形式的な新しさでは判断されません。これまでとは違うお客さんを対象にしているか、提供する商品やサービスの性質が既存事業と明確に分かれているかといった点が重視されています。また、新しい事業が単独で成り立つかどうかだけでなく、その事業が将来的に会社全体の売上や利益にどのような影響を与えるのかも見られます。短期間で終わる取組ではなく、会社の将来に関わる事業であるかどうかが問われますので気を付けて下さい。
補助金の金額と使い方の基本
補助金は、新しい事業を始めるために必要な費用の一部を国が支援する仕組みとなっており、原則として費用の半分程度が補助されます。ただし、この補助金は自由に使える資金ではありません。新しい事業に直接必要な設備や仕組みづくりに使うことが前提とされており、日常の人件費や通常の運転資金に充てることは想定されていませんのでご注意下さい。
事業開始後も見られるポイント
この補助金の特徴として、事業を始めた後も、計画どおりに進んでいるかどうかが確認される点が挙げられます。新しい事業によって、会社の収益の形がどう変わったのか、当初考えていた計画と実際の動きに大きな差がないかが確認される仕組みになっています。そのため、申請の段階で見栄えの良い計画を作るよりも、実際に実行できる内容かどうかを重視する必要があります。
公募開始前のいま、準備しておくべきこと
公募要領が公開された今の段階でやるべきことは、単に計画書や申請書の作成ではありません。まず、自社が考えている新しい事業について、それが「これまでとは違う市場に向けた事業」と言えるのかを整理する必要があります。次に、その事業が一時的な試みではなく、数年先を見据えて会社の売上や利益にどのように関わってくるのかを考えることが重要となります。新しい事業が軌道に乗った場合、会社全体の姿がどう変わるのかを、言葉で説明できる状態にしておくことが求められますのでそこを考えておいて下さい。あわせて、新しい事業を始めるためにどのような設備や仕組みが必要になるのか、その内容が通常業務とは明確に区別できるかどうかも確認しておきたいです。これは、補助金の対象になるかどうかを判断するうえで重要な視点になります。
まとめ
中小企業新事業進出促進補助金は、新しい事業に本格的に取り組もうとする会社を対象とした制度です。公募が始まってから動くのではなく、今の段階で制度の考え方を理解し、自社の新規事業と合っているかを整理しておくことが大切になります。



